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久々のマルチチャンネル録音

K’sです。
5月の連休前にジャズ(ボーカル+ピアノ・カルテット)のCDアルバムのための録音を行いました。

折角やるならプロフェツショナルには真似出来ない、アマチュアならではの仕事がしたく、エンジニアリング面を中心に関与させていただく事になった。
すなわち、プロのように役割分担して分業するのではなく、音楽監督、スタジオ録音(マイク、楽器、調律)の手配、2次録音、ミックス、マスタリングまでを1人で行います。
1人で完結することにより、狙い通りの音のアルバム制作が可能になる訳です。これを何人かの手で行なうとどうしても音に対する思いが違うため少なからず齟齬が生じるし、制作過程で何回も音源を保存するので、デジタル処理の誤差が積もり、高音質から遠ざかってしまいます。

アルバムのコンセプトに沿った音作り(創り)は、ミュージシャンからK’sに一任してもらい、録音する前に楽譜を見て、聴かせどころや歌いにくいところを理解しておきます。
タイミング良く、録音前日に都内のライブハウスで収録曲の生演奏を聴くことができたので、どの様な音に仕上げるか、自分のイメージを固めることができた。
このイメージが固まっていないと、録音スタジオで自信をもって「OKテイク」が出せません。

録音は充分な天井高とエア・ボリュームのあるサウンドクルー新社屋のAスタジオ。
K’sのほか、録音の見学者6名と共に、ピアノ(C-7)の調律が仕上がったところに到着した。

録音方法とマイクアレンジメントは録音のエキスパートH氏と予め決めた通り、マイクロホンは15本。
K’sにとってはピアノの音決めが一番難しく、いつも通りに弦やハンマーの音を近接で録るのは止め、少し離して位相を揃えてセットした。
クラシック録音でなじみの深いリッドに反射した音を中心に少し離してLRマイク2本、おさえでもう少し離したところにもLRマイク2本を立てた。
ベースはメインのマイクのほか、スラップの弾ける音も別マイクで録り、ギターも同様にメインのマイクのほか、弦を押さえる音や弾く音の2マイク。
ドラムスはオーバーヘッドLR(測定器用マイク)2本をメインに、スネア、バス、ハイタム、フロアタム、計6本のマイクとした。

ミュージシャン、楽器、マイクアレンジメント、機材はほぼ同じで3回目の録音なので、H氏もスタジオエンジニアも手際が良く、1時間半程度でセッティングが完了し、録音開始することができた。

録音は、1テイク目が良くても各曲2テイクで進め、原則として録音スタジオではプレイバツクしません。
プレイバツクをミュージシャンに聴いてもらうと、どうしても「ミスの無い演奏をしよう」と言う方に気持ちが動いてしまい、ノリや勢いは無くなるし、リラックスした演奏にならないためです。

もし、自分のイメージする演湊にならなかった場合、そこで妥協してOKテイクとせず、ミュージシャンに納得してもらったうえで、もう一度録り直しますが、「あと何時間演奏できるか?」というミュージシャンの体力的な限界を予測しながら録音を進めます。
途中で「まだ演奏出来る?」と尋ねても、プロですから「出来ない」というミュージシャンは1人もいません。ところが体が言うことを利かなくなり、演奏がダレてきてしまいます。
そのような時間配分は難しいですが、予想は30分のずれなく的中し、無事録音終了する事ができた。

ゴールデンウィークを利用して、ミックス、マスタリングまで一通り終わったところです。
誤差が積もらないように15チャンネルの24bit/96KHzのリニアPCM(WAV)を直接加工する事は避け、あらゆるデジタル処理を最後に1パスで一括処理した。
とても良い仕上がりの音になっておりますが、K’sにとって気持ちの良い音であって、商用CDアルバムにするためには(カーステレオやポータブルオーディオでもそれなりに愉しめるように)音圧調整して一般化しなければならないので悩ましい。

オーディオ仲間や録音の見学者にも音質などの意見を求め、最終調整して夏ごろにはCDアルバムとして仕上げたいと考えています。

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